公益社団法人 日本介護福祉士会
第24回 全国大会 / 第15回 日本介護学会in とやま 盛会に開催!
平成29年7月15日(土)16日(日)於:富山県民会館
早朝からの蝉の声に酷暑を予感する朝、バスツアー一行23名(先行4名含む)は順次バスに乗り込み、最長7時間かけて富山へ向かった。途中、東海北陸自動車道では、どこまでも深く長い緑が続き、自然の恵みを感じた。富山市内に入ると「富山の美味しい水飲んでかれ(無料)」の看板に出会い、さすが海の宝庫といわれる所以、美味しいものに期待感でいっぱいになった。静岡からは直行組8名、合わせて31名が参加した。会場では、揃いのTシャツのボランティア学生がひときわ目立ち、大会の盛り上がりに花が添えられた。総勢1,080名もの参加があり、1,000名超えは過去3度目の快挙と聞いた。
初日は「介護人材確保と介護福祉士への期待」と題した基調講演に続き、シンポジウムが行なわれ、富山大学附属病院総合診療部の教授や南砺市長などがパネラーとして出席された。砺波市のものがたり診療所所長がコーディネーター役となり、県内の介護現場の実態や体験をもとにした介護職の育て方、自治体が考える介護などについて意見が出された。参加者は一人ひとりの発表に、興味深そうに耳を傾けこれからの介護の在り方について、会場は熱心に聞き入り1日目は幕を閉じた。当日の夕方、本大会模様がTV放映される等メディアに向けての対応はさすがと感じた。
2日目の午前中は「人材育成」「認知症」「地域包括」の3分科会が開催され、各分科会6~7名の研究発表があり、学会と共催ということでその内容にはかなり幅があると感じた。
午後からは富山県が生んだパワフルな女性2名の記念講演であった。富山型デイサービスの発起人であり、一昨年フローレンス・ナイチンゲール記章を受賞された元看護師の惣万先生の語り口に大いに笑い、時には涙、様々な感情であっという間の時間だった。
2日目最後の上野千鶴子先生の講演も巧妙な話術に引き込まれ、2日間を通じて印象に残る言葉を頂いた。「皆さん介護福祉士は、国家資格にもかかわらず、いつも“専門性”をテーマに掲げている状況に疑問はない?“専門性”を課題として掲げることはおかしな話ではないか?」ほどなく先生が会場に向け、質疑応答を促されたが、シーンとする中、静介から何とKさんが発言!先生に向けて「私たちがやるべきことは何か、何をすべきか」と、わかってはいるけど敢えて再確認の意味で投げかけたように、私には聞こえた。先生から即、『モノ言える団体になること!』と力強い言葉を頂いた。直後の閉会式で石本会長からは、大きな課題を頂いたと、上野先生の発言に触れ気を引き締められる一幕もあった。本部を始め各県支部でも会員拡大が最大の課題になっている。メリット論を説明したところで入会率は上がらない。この会へ関わって良かったこと、楽しかったこと、勉強になったことその気持ちを、信頼あるあなたの隣の仲間へひとこと話すこと。「この会すごいね~!」「どうしたら入会できる?」と尋ねられる、魅力ある会でなければ…と改めて強く感じた。
閉会にあたり、及川会長が日介副会長の立場で挨拶され、次年度は“くまもん”が待つ熊本で再会することを約束し、静岡に向けて帰途についた。
みなさんも刺激ある全国大会に一度参加してみませんか。